仙台周辺:蒲生干潟の震災後の状況

太平洋岸の湿地等の2011年東日本大震災後の状況

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更新日 2012-10-31

蒲生干潟(仙台市宮城野区)

2011/6/5に現地を見てきたメモをブログに挙げましたので、ご覧下さい。

湿地の概況

湿地の特徴・重要性
コクガン(天然記念物)越冬海域、日本の重要湿地500:No86 仙台湾および仙台海浜(松島湾、蒲生干潟、井戸浦潟、広浦、鳥の海など)、モニタリングサイト1000シギ・チドリ類一般サイト、仙台海浜国設鳥獣保護区蒲生特別保護地区、自然再生事業実施地域、コアジサシ北限域の営巣地だったが、近年営巣なし
概況(管理人感想)
地形に大きな変化。
地震直後:国土地理院画像を見ると干潮時にはほとんどが干出し、土砂で埋まって陸化したようにも見える。満潮時についても七北田川側はやや塞がるが、逆に北部の海側砂浜が大きく開口して海とつながる(七北田川の水があまり入らないので、塩分濃度は以前より高くなっている?)。そこ以外も海側砂浜は沈下したか砂が持っていかれたかして、いくつもの水路で分断されて満潮時水没傾向。
現状:海側の洲に砂が供給されたようでかなり回復し、海とのつながりはなくなる。七北田川側はさらに高くなった可能性がある。
ヨシ原、松林一部を除き消失(その後も枯死進む)。日和山(→Wikipedia)も消失。
陸側の馬場になっていた部分に埋められていた産業廃棄物が土砂が削られて露出(現在土嚢でカバーされている)。
全く元と同じ形に戻すのは困難だが、なんらかの形で状況を改善し、再生を目指すべきだろう。北限域で元々非常に不安定な繁殖地であるため、コアジサシが戻ってくる可能性はあまり高くないかもしれない。
震災前の状況
衛星写真:Google Earth:2011/3/31など
1/2.5万植生図:塩竈
参考

被災map1

震災前後衛星写真
JAXA(宇宙航空研究開発機構):ISSクルーが撮影した東北地方(広域)
震災後航空・衛星写真
Doticon_grn_Star.png地理院正射写真地図:仙台地区北西部北西部北東部南部(2011/3/12:干潮時)
国土地理院(その他):最干潮時頃?拡大可(2011/3/12)/広域(2011/3/13:干潮時?)
アジア航測写真2.9七北川河口付近(2011/3/12干潮時?)/写真3.16仙台港(2011/3/13)/写真4.16仙台市若林区荒浜付近(左上:2011/3/14満潮時?)
Doticon_grn_Star.pngGoogle MAP(干潮時)(Google Earth:2011/3/14満、24干、27干、/4/6干)
Google東日本巨大地震:(2011/3/12満潮時)Doticon_grn_Star.png(2011/3/14満潮時)満潮時も見ておく必要あるので重要:これらは地震直後だが、その後の干潮時の画像を見ると、若干の隆起や砂の供給で海側の洲がかなりしっかりしてきている
震災前後・回復状況比較航空写真
国土交通省東北地方整備局:宮城県沿岸域河口・海岸復旧環境等検討委員会:資料-4東日本大震災による河口部・海岸の被災概要:蒲生等の被災前・後・9月航空写真
回復状況航空写真
国土地理院:被災地周辺の斜め写真北部南部(2011/5/18)/北部南部(2011/5/25)
衛星画像解析
浸水域
津波の状況(近隣)
YouTube:仙台湾岸地域を襲う大津波=南蒲生浄化センター撮影(この海岸もコクガンの休息場所)

2

現状は震災直後と大きく変わっていますし、日々地形が変わっています。とりあえず、こちらが8月中旬の状況です。

震災後(干潮時)


大きな地図で見る

震災後(2011/3/14満潮時)

gamou_high2.png
地震後間もない画像。その後、若干の隆起と砂の供給で海側の洲はかなり回復した(上の干潮時の写真参照)

震災前

現地の状況

被災状況(4月)

2011年4月(Vol.8 No.4):3.◆活動報告◆ 蒲生干潟の調査に参加してきました!
ついっぷるフォト
蒲生地区に行く(2011/4/2)
みなと総合研究財団
Doticon_grn_Star.png震災後の蒲生干潟(2011/4/17)
みなとまち新潟 日和山 五合目から
まったり波乗りJIMMY28号の迷宮Ⅲ
港湾空間高度化環境研究センター
SEACK
私が見た大津波(河北新報)
川幅いっぱい、階段状の濁流/井上薫さん=仙台市青葉区滝道・会社員(2011/8/25):[干潟の生物は津波で掘り出されたのかと思っていましたが、地震の時点で表面に出たものがあるんですね。]
ニュース系(消失あり)
Doticon_grn_Star.png野鳥の楽園、見る影なく 一帯に砂、復元不能か 蒲生干潟写真は干潮時であり、陸化してしまっているようにも見えるが、満潮時には冠水する部分はかなり広い):[個人的意見:以前とは違う形であっても再生を目指すべきでは?](河北新報2011/4/1)
YouTube
参考

回復状況(5月〜)

仙台市科学館
環境省東北地方環境事務所
アクティブレンジャー日記・東北砂浜で頑張っています!(2011/5/25)/生きるために(2011/6/14)/動く砂(2011/7/6)/蒲生干潟のいきもの(2011/7/11)以下生物情報欄へ
助け合いジャパン
現地からのリポート:「仙台新港」の今。(2011/7/4)
K’s WONDERLAND
環境省
中央環境審議会自然環境部会(懇談会)(2011/9/5開催):議事録議事次第・資料東北地方沿岸の自然環境の被害状況:国指定鳥獣保護区の被害状況(仙台海浜:蒲生干潟)あり
中央環境審議会自然環境部会(第14回)(2011/10/26):資料1-2:東日本大震災の干潟の状況:1(環境)/2(底生動物種数変化)
ニュース系(消失あり)
時事ドットコム:東北地方太平洋沖地震 写真特集(2011/6/16)
河北春秋(河北新報 2011/7/8)
蒲生干潟復活の息吹 津波で壊滅、希少動植物確認 仙台(河北新報 2011/8/16):[個人的には最新の空中写真掲載がありがたい。なお、生き残ったハマナスなどには枯死が進んでいるものがあるようです。あと、やはり水の出入りがあまり良くなさそうなのも心配。]

河口閉塞後(8月下旬〜)

TARO'S CAFE
震災から半年:動画(2011/9/11)
うまぎ
七北田川河口(2011/9/18)
みんなでエコ in みやぎ(宮城生協)
警報発令! 今度は何が?
ひーさんの散歩道
ニュース系(一部消失)
動画
Ameba:津波被害を受けた蒲生干潟(動画)再アップ版(2011/9/14):[サーファーが映ってますが...自粛してるんじゃなかったっけ?]

新河口開口後(9月下旬〜)

海側の洲が破れて潟湖中央に新河口が形成された。貞山堀の堰の補修が終わったら旧河口をまっすぐ堀り進めて以前の形に戻すらしい。河口閉塞で淡水化したものがまた海水化し、せっかく回復してきた底生動物への塩分変化の影響は大きいようだ。

ニュース&トピックス太平洋沿岸震災地域藻場・干潟の被害概況調査報告書Doticon_red_NEW.png[協会は業務終了(残務整理中)とのことなので、早めにダウンロードする事をお勧めします]
情報ボランティア@仙台
物見山にウサギを探す
雨上がりの干潟(2011/10/16)
レイド・バック
再び海に...。(2011/10/31)[北側駐車場下の崖写真あり:この崖の浸食が干潟への土砂供給源のひとつ。ただし、この部分の海岸線が後退し、潮流が当たるため海側砂州の幅は広がらない]
蒲生干潟カニがいた!(2011/11/14)
環境省東北地方環境事務所
ミサゴ、追憶編(2011/11/16)
3がつ11にちをわすれないためにセンター
蒲生干潟の現状について (半年後):動画(東北大鈴木孝男氏解説等)
修パパの日本見聞録ブログ
blueskyland NextStage
ニュース系(一部消失)

河口開削・導流堤仮復旧後(3月上旬〜)

[仮設?導流堤による干潟への水の出入りの阻害が各方面から指摘され、最近改良工事が行われているようです。]

その他

下水流入
以下の仙塩浄化センターからは下水が北側の仙台港に流入する。七北田川を挟んで南側の南蒲生処理場も状況は同じと思われる。
その他
環境省:中央環境審議会自然環境部会(第14回)(2011/10/26):資料2-6:モニタリングの取組状況:震災後定点モニタリング調査情報など

相手にする必要はないかと思いますが、エネルギーを使い果たして中継地に降り立つシギ・チドリ類には酷なこんなブログもあり。蒲生干潟では衰弱したシギ・チドリ類も観察されています。

生物情報

当初は捜索活動や復興工事と並行しての、地元被災者の方々の感情にも配慮しながらのNPOの調査報告中心でしたが、一般の方の探鳥報告もちらほら出始めました。仙台市科学館蒲生干潟継続観察プロジェクト(主に植物や底生・魚類)もご覧下さい。

2011年4月

4/3(干潮時)
シギチドリ類はほとんどいないが、貝類やカニ類などの底生動物による活動痕があったそうで、生き残ったうち現在の環境に対応できたものによって生態系の再構築が始まっているようです。
4/10(満潮時)
コメツキガニやアシハラガニの生息が確認されたが、鳥類は1年前のセンサスと比べると種数が約半分になり、スカベンジャー(カラス類、カモメ類、トビ)以外は、すべて減少ないし消滅とのこと。
4/16
私家版宮城の野鳥2011年4月16日(土)蒲生海岸(24種/シギチドリ類観察なし)
4/17(干潮時/一部前日満潮時含?
チドリ類が5種(衰弱したメダイチドリ1含)、シギ類はキアシシギ声のみ。普段、海上に見られる海カモ類やカイツブリ類が見当たらない。アシハラガニとコメツキガニ(個体数かなり減少)は弱った状態のものが多く、死骸も。地下部残ったヨシが芽吹く。
4/30
キリンビール工場(干潟から約3km)にダイサギ集団(デンマーク留学&ヒュッゲな人生の楽しみ方:鳥たちの避難所!

2011年5月〜6月

5/3(大潮干潮時)
チドリ類3種、シギ類が5種出現(数は多くはない。鳥類合計34種)。導流堤近くにコメツキガニ多数。アシハラガニはほとんど死体。
5/25
コメツキガニ、ホウロクシギ、カレイ幼魚など(アクティブレンジャー日記・東北:砂浜で頑張っています!
6/4
コチドリ、キョウジョシギ、オオヨシキリ、コヨシキリ、ホオアカなど(鳥が大好き!蒲生干潟 2011/06/04
6/28
工場の構内の樹木、サギのコロニー。白いサギ、ゴイサギ、200羽以上はいそう(オオアカゲラのチャンネル26月26日(日)の鳥見 ミヤコドリ健在

2011年7月

7/1
7/11
ササゴイ、チゴガニ、アサリ(障害輪)、ゴカイ類(アクティブレンジャー日記・東北:蒲生干潟のいきもの
7/17
7/18
鳥類はミユビシギ、バン2など21種。希少貝類のフトヘナタリ、海浜植物のハママツナを確認。残存していたクロマツやハマナスが褐色に変わりつつある。砂の堆積が進み、導流堤付近のコメツキガニは激減。アクティブレンジャー日記・東北:蒲生干潟のいきもの その2
7/31

2011年8月

2011年9月

2011年10月

2011年11月

2012年1月

<1月中旬〜3月未整備>

2012年4月Doticon_red_NEW.png

リンクのないものは、蒲生を守る会だよりNo.63(2011/6/15)と仙台湾の水鳥を守る会MLからの情報です。6月以降の蒲生のセンサス結果についてもMLでの情報をもらっていたりして、積み残しや書き加えるべきコメントがだいぶあります。

生物データ

環境省:中央環境審議会自然環境部会(懇談会)(2011/9/5開催):議事録議事次第・資料東北地方沿岸の自然環境の被害状況:モニ1000シギ・チ速報(蒲生・鳥の海)あり

コアジサシ営巣状況(環境省H21年度コアジサシ等定点調査業務報告書などより)

年度 2005 2006
2007
2008   2009  2010  2011
最大飛来数 2 0 0 0 0 - 今年は?
営巣規模 0 0 0 0 0 0 今年は?
巣立ち雛 0 0 0 0 0 0 今年は?

1978年217巣、1980年321巣、1985年60〜160巣など。継続的に営巣していたのは1990年までで、2004年に抱卵個体4羽が確認されているが、繁殖失敗(蒲生干潟自然再生協議会)。環境省22年度調査報告では2005年は繁殖失敗となっており、営巣したものがいる?

シギ・チドリ類最大数(環境省モニタリング1000)

種名
春季 秋季 冬季
2008 2009 2010 2008 2009 2010 2008-09 2009-10
ミヤコドリ
   
      1
コチドリ
1 2
  1    
イカルチドリ      
      1
シロチドリ 4 4 2 7     11 11
メダイチドリ 1    
     
ダイゼン      
  1  
キョウジョシギ   7  
     
トウネン     3 9 3 1  
ハマシギ 87   20
    93 138
オバシギ 1    
  5  
ミユビシギ 38    
    22 2
ツルシギ      
1    
アオアシシギ      
1    
キアシシギ 28 13 25 30 11 8  
イソシギ 1 3 1
1 1   1
ソリハシシギ      
1 3  
オオソリハシシギ      
3 4  
ホウロクシギ   1  
     
チュウシャクシギ   1 1
  4  
タシギ      
    1 1
ハイイロヒレアシシギ   1  
     
出現種数 7 8 7 3 7 10 4 7
個体数 160 31 54 46 21 29 127 155

複数回調査した種ごとの最大数

ガンカモ類(環境省1月一斉調査)

調査年 2006 2007
2008
2009  2010  2011  2012
コクガン


1
5 来年は?
不明ハクチョウ類           2  
マガモ 13
28 74 82 130
カルガモ 51
2 2 136 97
コガモ 3

2 5 9
オカヨシガモ


6 37 2
ヒドリガモ


5 12

オナガガモ 1



8
ハシビロガモ



6

キンクロハジロ 9
8 1
9
スズガモ
3

28 49
クロガモ


17 3

ビロードキンクロ

47



ホオジロガモ 2
1 1 1 4
カワアイサ 1


3

ミコアイサ

5
5 3
カモ類合計 80 3 91 108 318 311


ガンカモ類(環境省モニタリング1000)
年度 2008.11 2009.1
2009.3
2009.9-11  2009.12-10.1  2010.2-3
コクガン
1



オオハクチョウ 113          
コハクチョウ 16          
マガモ 147 259 26 56 120 20
カルガモ 109 209 147 128 136 85
コガモ
15 7 45 5 19
オカヨシガモ
12 31
39 23
ヒドリガモ
454 19 256 301 21
アメリカヒドリ         1  
ハシビロガモ

6 22 6 11
ホシハジロ           1
キンクロハジロ
1 6

4
スズガモ

1 18 70 6
クロガモ
121 49
3 12
ホオジロガモ
10 3
1 4
ミコアイサ



5 17
カワアイサ

2
3 1
カモ類不明   30        
カモ類合計 256 1111 297 525 690 224

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